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吉井 文男
放射線化学, 2000(70), p.12 - 19, 2000/09
合成系及び天然系生分解性ポリマーの放射線改質について、原研で得られた成果を述べる。(1)照射したポリ(-カプロラクトン),(PCL)が種々の相状態で照射した結果、過冷却相が最も橋かけしやすく、橋かけ後は未照射よりも生分解性が速い。(2)合成系生分解性ポリマーの加工性が、30kGy程度の照射で分枝構造を導入することにより改善できた。フィルム成形や発泡体成形を可能にした。(3)セルロース誘導体であるカルボキシメチルセルロース(CMC)が水を添加し良く練り、50~60%の高濃度のペースト状態で照射により橋かけした。これは高い吸水性をもったものである。
吉井 文男; 伊藤 正則*
パックピア, (569), p.34 - 39, 1999/12
生分解性ポリ(-カプロラクトン)の放射線照射による加工性の改善について、おもに応用を中心に研究成果を紹介した。概要は以下のとおりである。(1)30kGyの室温照射により分子量が2倍に増加した。(2)溶融粘度が著しく増加するため、インフレーション成形や発泡性成形が可能になった。(3)インフレーション成形では、従来のポリエチレンの成形機を使い、未照射ポリ(-カプロラクトン)の10倍の速度で成形できるようになった。その成形速度はポリエチレンの成形と同じである。(4)発泡体は、発泡倍率30のものが得られた。果物や電子機器の緩しょう材への応用開発を進めている。
今坂 一道*; 吉田 勝; 福崎 裕延*; 浅野 雅春; 熊倉 稔; 真下 透*; 山中 英寿*; 永井 恒司*
Int. J. Pharm., 68, p.87 - 95, 1991/00
ワックス状生分解性コポリエステルを無触媒下において、-カプロラクトン(CL)と-バレロラクトン(VL)の直接脱水縮合によって合成した。コポリエステルはホモポリマーよりも加水分解を受けやすい。この場合、分解は、エステラーゼ酵素作用によって著しく加速される。前立腺癌治療薬のひとつであるエストラマスチンをコポリ(CL/VL、92/8mol%)中に圧融着法によって分子分散させ、針状に成形加工した。この複合体針からの薬物のin vivo放出速度は、実験期間(最大20週)を通して一定であった。これはポリマーの分解が律速のためと考えられる。
今坂 一道*; 永井 恒司*; 吉田 勝; 福崎 裕延*; 浅野 雅春; 熊倉 稔
Makromol. Chem., 192, p.1067 - 1072, 1991/00
-カプロラクトン(CL)と-バレロラクトン(VL)の重縮合をリン酸の存在もしくは不存在下でおこなった。これは、ラクトンの開環反応とその反応によって生ずる直鎖化合物の重縮合の競争反応性を解明するためである。リン酸の存在もしくは不存在下で重縮合させることによって得られたポリ(CL-CO-VL)の重量平均分子量(Mw)は540もしくは8900であった。リン酸の存在は開環速度ばかりでなく、縮合速度も同時に加速することが実験によって確かめられた。このコポリエステルのin vivo分解はリパーゼ酵素作用によって調べた。
福崎 裕延*; 吉田 勝; 浅野 雅春; 熊倉 稔; 真下 透*; 湯浅 久子*; 今井 強一*; 山中 英寿*
Polymer, 31, p.2006 - 2014, 1990/10
被引用回数:111 パーセンタイル:96.31(Polymer Science)エステル酵素分解型の低分子量コポリエステルを得るため、L-乳酸(LA)と-カプロラクトン(CL)を窒素雰囲気・無触媒下200Cの温度で直接脱水縮合法によって合成した。この反応は環状CLの加水分解生成物(直鎖状6-ヒドロキシカプロン酸)と直鎖状LAの縮合によって進む。反応メカニズムおよびポリマーの特性はGPC、H-NMR、C-NMR、X線回折などによって調べた。ガラス転移温度と結晶性の結果から、ポリマーの形態を固体状(0-15mol-%CL組成範囲)、ペースト状(30-70mol-%CL組成範囲)、ワックス状(85-100mol-%CL組成範囲)の3つの状態に分類した。これらのポリマーの酵素分解性を調べたところ、最も強い分解活性はRhizopus delemen起源のリパーゼ酵素を用いた時に観察された。この場合、酵素分解はポリマーの形態に強く依存し、ペースト状ポリマーか酵素による分解作用を最も受けやすいことが判明した。
今坂 一道*; 永井 恒司*; 吉田 勝; 福崎 裕延*; 浅野 雅春; 熊倉 稔
European Polymer Journal, 26(8), p.831 - 836, 1990/00
被引用回数:18 パーセンタイル:65.39(Polymer Science)無触媒での直接脱水重縮合によって得られる-カプロラクトン(CL)と-バレロラクトン(VL)のホモポリマーはワックス状の形態からなる。このワックスは低いガラス転移温度(T)、高い結晶性、そして比較的高い融点(室温付近で溶融しない)をもつことを特徴とする。この反応は環状ラクトン(CLおよびVL)の加水分解生成物である鎖状モノマー(6-ヒドロキシカプロン酸および5-ヒドロキシ吉草酸)の縮合によって進む。共重合系の場合、ポリマーの形態は著しく変化し、結果的に50mol-%CL組成付近においてペースト状になった。これは低いTg、低い結晶性、そして室温付近での溶融性に起因している。この原因を結晶性(X線回折、DSC)、共重合性(H-NMR、C-NMR)、そして分子量(GPC)の観点から検討したところ、シーケンス効果によることが明らかとなった。